MathJax-LaTeXリファレンス(アルファベット)

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英数字の書体の変更

数式中では、原則として英字は斜体で表示されますが、\math○○{文字}とすると書体を変更することができます。

表示記述解説
\(ABCDEFGHIJKLMN\\OPQRSTUVWXYZ\)
\(abcdefghijklmnopqrstuvwxyz\)
\(0123456789\)
通常
アルファベットは斜体
数字はローマンと同じ
\(\mathbb{ABCDEFGHIJKLMN\\OPQRSTUVWXYZ}\)
\(\mathbb{abcdefghijklmnopqrstuvwxyz}\)
\mathbbいわゆる黒板文字
小文字はなぜかkのみ、数字はない
\(\mathbf{ABCDEFGHIJKLMN\\OPQRSTUVWXYZ}\)
\(\mathbf{abcdefghijklmnopqrstuvwxyz}\)
\(\mathbf{0123456789}\)
\mathbf太字
\(\mathcal{ABCDEFGHIJKLMN\\OPQRSTUVWXYZ}\)
\(\mathcal{abcdefghijklmnopqrstuvwxyz}\)
\(\mathcal{0123456789}\)
\mathcalカリグラフ
\(\mathfrak{ABCDEFGHIJKLMN\\OPQRSTUVWXYZ}\)
\(\mathfrak{abcdefghijklmnopqrstuvwxyz}\)
\(\mathfrak{0123456789}\)
\mathfrakフラクトゥール
(ドイツ文字・亀甲文字)
\(\mathit{ABCDEFGHIJKLMN\\OPQRSTUVWXYZ}\)
\(\mathit{abcdefghijklmnopqrstuvwxyz}\)
\(\mathit{0123456789}\)
\mathitイタリック(斜体)
数字が斜体になるのはこれだけ
アルファベットは通常と間隔が異なる
\(\mathrm{ABCDEFGHIJKLMN\\OPQRSTUVWXYZ}\)
\(\mathrm{abcdefghijklmnopqrstuvwxyz}\)
\(\mathrm{0123456789}\)
\mathrmローマン
\(\mathscr{ABCDEFGHIJKLMN\\OPQRSTUVWXYZ}\)\mathscrスクリプト(筆記体)
大文字のみ
\(\mathsf{ABCDEFGHIJKLMN\\OPQRSTUVWXYZ}\)
\(\mathsf{abcdefghijklmnopqrstuvwxyz}\)
\(\mathsf{0123456789}\)
\mathsfサンセリフ

ギリシャ文字

数学ではよくギリシャ文字が使用されます。ギリシャ文字はコマンドで表示します。

原則としてLaTeXの数式ではいわゆる全角文字が使用できません。『α』『β』『Σ』などの全角文字は、LaTeXの数式では使用しないで下さい。

大文字

大文字は、正体と斜体(変数用)にそれぞれ別のコマンドが用意されています。いくつかの文字は英文字で代用します。また演算記号としての\(\sum\)、\(\prod\)はそれぞれ\sumコマンド、\prodコマンドで記述します。

表示記述読み方備考
\(\mathrm{A}\)
\(A\)
\mathrm{A}
A
アルファ英文字Aで代用
ローマン体で表示する場合は\mathrmを使用(以下同じ)
\(B\)Bベータ英文字Bで代用
\(\Gamma\)
\(\varGamma\)
\Gamma
\varGamma *
ガンマ
\(\Delta\)
\(\varDelta\)
\Delta
\varDelta *
デルタ
\(E\)Eイプシロン英文字Eで代用
\(Z\)Zゼータ英文字Zで代用
\(H\)Hイータ英文字Hで代用
\(\Theta\)
\(\varTheta\)
\Theta
\varTheta *
シータ
\(I\)Iイオタ英文字Iで代用
\(K\)Kカッパ英文字Kで代用
\(\Lambda\)
\(\varLambda\)
\Lambda
\varLambda *
ラムダ
\(M\)Mミュー英文字Mで代用
\(N\)Nニュー英文字Nで代用
\(\Xi\)
\(\varXi\)
\Xi
\varXi *
クシー
\(O\)Oオミクロン英文字Oで代用
\(\Pi\)
\(\varPi\)
\Pi
\varPi *
パイ総乗記号 \(\prod\) は \prod
\(P\)Pロー英文字Pで代用
\(\Sigma\)
\(\varSigma\)
\Sigma
\varSigma *
シグマ総和記号 \(\sum\) は \sum
\(T\)Tタウ英文字Tで代用
\(\Upsilon\)
\(\varUpsilon\)
\Upsilon
\varUpsilon *
ユプシロン
\(\Phi\)
\(\varPhi\)
\Phi
\varPhi *
ファイ
\(X\)Xカイ英文字Xで代用
\(\Psi\)
\(\varPsi\)
\Psi
\varPsi *
プシー
\(\Omega\)
\(\varOmega\)
\Omega
\varOmega *
オメガ

*がついているものはAMS-LaTeXを有効にしないと使えません)

小文字

いくつかの文字には変数用の別書体が用意されています。

表示記述読み方備考
\(\alpha\)\alphaアルファ
\(\beta\)\betaベータ
\(\gamma\)\gammaガンマ
\(\delta\)\deltaデルタ
\(\epsilon\)
\(\varepsilon\)
\epsilon
\varepsilon
イプシロン\(\varepsilon\)は変数用の書体
\(\zeta\)\zetaゼータ
\(\eta\)\etaイータ
\(\theta\)
\(\vartheta\)
\theta
\vartheta
シータ\(\vartheta\)は変数用の書体
\(\iota\)\iotaイオタ
\(\kappa\)
\(\varkappa\)
\kappa
\varkappa *
カッパ\(\varkappa\)は変数用の書体
小文字でAMS-LaTeXのコマンドは\(\varkappa\)のみ
\(\lambda\)\lambdaラムダ
\(\mu\)\muミュー
\(\nu\)\nuニュー
\(\xi\)\xiクシー
\(o\)oオミクロン英文字oで代用
\(\pi\)
\(\varpi\)
\pi
\varpi
パイ\(\varpi\)は変数用の書体
\(\rho\)
\(\varrho\)
\rho
\varrho
ロー\(\varrho\)は変数用の書体
\(\sigma\)
\(\varsigma\)
\sigma
\varsigma
シグマ\(\varsigma\)は変数用の書体
\(\tau\)\tauタウ
\(\upsilon\)\upsilonユプシロン
\(\phi\)
\(\varphi\)
\phi
\varphi
ファイ\(\varphi\)は変数用の書体
\(\chi\)\chiカイ
\(\psi\)\psiプシー
\(\omega\)\omegaオメガ

*がついているものはAMS-LaTeXを有効にしないと使えません)

なお、『Æ』(Æ、通常のLaTeXでは\AE)『Œ』(Œ、通常のLaTeXでは\OE)はギリシャ語由来の単語に使われることがありますがギリシャ文字ではなく、LaTeXの数式中では使用できません。MathJaxでも使用できないようです。

アルファベット由来の特殊文字

ギリシャ文字ではありませんが、アルファベット由来の記号をこの項にまとめておきます。

表示記述読み方解説
\(\S\)\Sセクションマーク項目などの番号を表すときによく使われる記号
英文字のSに由来
\(\aleph\)\alephアレフヘブライ文字
数学では集合論のアレフ数を表す記号
\(\beth\)\beth *ベトヘブライ文字。ギリシャ文字のBに相当
\(\gimel\)\gimel *ギメルヘブライ文字。ギリシャ文字の\(\Gamma\)に相当
\(\daleth\)\daleth *ダレットヘブライ文字。ギリシャ文字の\(\Delta\)に相当
\(\digamma\)\digamma *ディガンマ現在は使われていないギリシャ文字
\(\hbar\)\hbarエイチバー物理学のディラック定数を表す記号
英字のhに由来
\(\hslash\)\hslash *エイチスラッシュ物理学のディラック定数を表す記号
英字のhに由来
\(\imath\)\imathアイiをアクセント記号と併用するためのフォント
\(\hat{\imath}\)(\hat{\imath})のように使用
\(\jmath\)\jmathジェーjをアクセント記号と併用するためのフォント
\(\hat{\jmath}\)(\hat{\jmath})のように使用
\(\ell\)\ellエル英文字lの筆記体
\(\eth\)\eth *エズアイルランド語の文字に由来
発音記号として有声歯摩擦音を表す
\(\wp\)\wpペー、
\(\small \mbox{ヴァイエルシュトラスペー}\)
ヴァイエルシュトラス楕円関数を表す記号
記号の形はP、コマンドはWeierstrass Pに由来
\(\Re\)\Reリアル、
~の実部
複素数の実部を表す記号
実部を表す英語Realに由来
\(\Im\)\Imイマジナリー、
~の虚部
複素数の虚部を表す記号
虚部を表す英語Imaginaryに由来
\(\mho\)\mho *モー電気工学でコンダクタンス(電気抵抗の逆数)を表す
記号はギリシャ文字の\(\Omega\)の逆さ、
コマンド・読み方は電気抵抗の単位\(\Omega\)=オーム(ohm)の綴りの逆。
\(\forall\)\forall(すべての~)『すべての要素』を表す記号
AllのAが由来
\(\exists\)\exists(~が存在する)『要素が少なくとも1つ存在する』を表す記号
ExistsのEが由来
\(\partial\)\partialパーシャル、
ラウンドディー、
デル
偏微分の時に使う記号
ギリシャ文字の\(\delta\)に由来
\(\emptyset\)\emptysetエンプティセット、
空集合
空集合を表す記号
ギリシャ文字の\(\phi\)ではなくノルウェーのアルファベットØに由来
\(\nabla\)\nablaナブラベクトルの演算子。『ナブラ』は形状の似た竪琴の一種のことだが、ギリシャ語の\(\Delta\)の逆さと考えてアトレッド(atled、deltaの綴りの逆)とも呼ばれる。

*がついているものはAMS-LaTeXを有効にしないと使えません)

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